筒井ともみ、映画『食べる女』の舞台裏を語る「最初はSATCのようなものを作ってと言われた」(AbemaTIMES)

エンタメ via kazuhiro eguchi on Inoreader

 20日、二子玉川蔦屋家電にて映画『食べる女』(9月21日公開、配給:東映)の原作者で脚本・プロデュースを務める筒井ともみによる、「おいしいレシピとおいしいトーク」イベントが開催された。

 小泉今日子、沢尻エリカ、前田敦子、広瀬アリス、山田優、壇蜜、シャーロット・ケイト・フォックス、鈴木京香と、今を代表する豪華女優陣の共演が大きな話題となっている映画『食べる女』。筒井ともみ著『食べる女  決定版』(新潮文庫)の短編集を、筒井自身が脚本化した。登場する女性陣はそれぞれに悩み抱え、自分にとっての本当の幸せは何なのかを模索し、見つけていく。

 そんな本作の原作・脚本・そして映画にでてくる料理のレシピの考案者でもある、筒井ともみ自身によるトークショーが開催され、映画・料理の話、そして映画に出てきた実際の料理を、イベント参加者に実食いただくイベントが開催された。

 この日集まった料理はもちろん、映画も楽しみにしている参加者の前に登場した筒井。そんな観客を前に、映画『食べる女』の舞台裏が筒井自身の口から語られた。「なぜ“食”と“性”をテーマで作品を書こうと思ったのか?」と問われると、「最初出版社からお話をいただいた時は、高級レストランで展開するラブアフェアなラブストーリーをお願いされたんです」と暴露する筒井。「だけど私はそういった高級レストランも好きじゃないし、実直な食べ物と普通に、だけどチャーミングに生きている女性たちの物語を描くことにしました。そして私は食もセックスもどちらも大事なもので、同じフィールドの中のものだと思っています。なので今回”食”と”セックス”をテーマにした作品を作り上げました」と語った。

 そんな経緯を経て映画化に至った本作。しかしその道のりは簡単ではなかったと筒井は言う。       

 「最初は『セックス・アンド・ザ・シティ』のようなものを作ってと言われたんです。だけれど私はそういった作品は好きではないので、今回のような脚本を書いたのですが、『話が分かりづらい』と言われて、思うように実写化に至らなかったんです。そこでやっと東映とお話が結び、いい意味で”リアルな女たち”を描く映画ができたと思います」とコメントした。

 そして原作を書き上げていた10年以上前から、主演は”絶対に小泉今日子”がいいと思っていたと語る筒井。「小泉さんとは『センセイの鞄』という作品で初めて出会ったのですが、とてもきっぱりした方だし、小泉さん自身がとても”おいしそうな方”だなと思ったんです。それに私の描きたい世界にピッタリだと思っていたので、主演は絶対に小泉さんがいいなと思っていました」と脚本を書きあげてから映画化に至るまで、筒井は約2年間小泉にラブコールを送り続けたと語った。

 また本作は小泉以外にも、沢尻エリカ、前田敦子、鈴木京香など、豪華女優陣の共演が大きな話題となっているが、キャスティングはすんなりと決まったという。筒井は「スタッフ・キャスト誰に聞いても楽しかったと言われるようないい雰囲気の現場でした。それに全員がくいしんぼうで大食いなんですよ。そこもよかったかなと思います」と笑顔で語った。

 そして女優陣が勢ぞろいする食事会のシーンの雰囲気を聞かれると、「その場で私が実際に料理を作ることはありませんでしたが、暖かいものは食べる人のことを考えてベストのタイミングで出せるようにしていました。だから女優陣のみなさんもカットがかかっても食べ続けていて(笑)。みなさん残すことなく、きれいに食べてくださったんですよ。ある日の現場で、菜の花の昆布締めが出ていたんですが、私は普段から料理と自分の間に極力、距離を作りたくて、手で食べられるものは手で食べるんです。そして撮影現場でもみなさんに”手で食べて!”と言っていました。その演技もとてもよくてみなさんまさに”おいしい女”でしたね」と撮影現場の舞台裏を語った。

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